ある日、突然水道局からある封筒が来ました。
なんだろ?と開けて見てみると…
え?そうなの?
今住んでいるところは、去年に引っ越ししてきた賃貸の一軒家です。
引っ越ししてきてそろそろ一年になる頃に突然通知がやってきました。
この物件を契約するときは、給水管については不動産屋さんや大家さんからは特に何も聞いてはいませんでした。
鉛の給水管?鉛の水道管ということ?それってやばいのかな…?
鉛中毒って聞くけどどんなものなんだろ…
鉛中毒
血液中の鉛濃度が高くなると、中毒症状として脳や神経に影響を与えます。症状は
- 頭痛
- 感覚の喪失
- 人格の変化
- 脱力感
- 歩行困難
- 嘔吐
- 腹痛
- 骨や筋肉の痛み
- 性欲減退
- 勃起障害
- 不妊
- 神経障害
- 精神障害
- 重症の場合は脳の損傷による脳症
乳幼児、6才までの子供、胎児及び妊婦は健康影響が大きく注意が必要です。
世界保健機関(WHO)は2013年に、鉛中毒のために世界全体で毎年14万3000人が死亡しているとの推計を発表しています。
怖い…鉛中毒…
そして、鉛給水管を使用していると微量の鉛が溶け出しているとのことです。
鉛給水管が使用されていた時期と水質基準
鉛管は加工がしやすいことや安価である等の理由から明治28年の大阪市水道創設以来、昭和31年に硬質塩化ビニル管が採用されるまで給水管材料の主流として使われてきました。
その後、水道局では昭和56年には道路部分での使用禁止、昭和62年には宅地内での使用制限を行い、平成6年1月からは全面使用禁止となっています。
鉛の水質基準は人への健康影響を考慮し、平成15年4月1日から水1リットルあたり0.05mg以下から0.01mg以下へ基準が強化されています。
鉛給水管の取り替え
道路部分の鉛給水管
道路部分の鉛給水管については、宅地所有者の所有物ですが一定の条件を満たせば水道局が取替えています。
宅地内部分の鉛給水管
宅地内の鉛給水管は宅地所有者が取替えなければいけません。
取り替えは建物の建て替え工事等に合わせての取替えを水道局は推奨してます。
工事費用は宅地所有者の全額負担です。
鉛給水管は全面禁止という建前ですが、今でも鉛給水管が使われているケースが多いのはこの理由からでしょうね。
自治体によっては助成制度があるみたいですが、宅内の鉛給水管を硬質塩化ビニル管に交換するということはかなりの工事費用や日数がかかりそうですね。
ということは、借り主の僕らが大家さんにこの事を言っても現実的にはどうすることもできないのかも…。
現実的に鉛給水管は危険か?
工事が厳しいとなったら鉛給水管を使い続けるのが現実的なのですが、鉛給水管を使い続けて大丈夫なんでしょうか?
調べてみると、水道局では水道水を弱アルカリ性にして届けることにより鉛給水管からの鉛の溶出を抑える対策を実施しています。
結果的には鉛給水管を使用していても極々微量の鉛が溶けるくらいのようです。
その量は現在の水質基準以下です。
たとえ現在の水質基準(0.01mg/L)を毎日飲んでも日本人の健康に影響がない基準値として定められているので問題はありません。
平成4年にそれまでの0.1mg/L以下から0.05mg/L以下に改正されましたが平成15年4月1日からはより一層水道水からの鉛の低減化を推進するため0.01mg/L以下に強化されています。
鉛の健康への影響については、鉛の摂取量と血中濃度との関係があります。
鉛は食物など他の物からの摂取もあり、日本人の血中濃度は先進国の中で最も低いレベルだといわれています。
しかし、ある一定時間、鉛給水管に水道水が滞留していると水質基準を超える場合があります。
また、塩素も減少し、消毒効果が薄れる場合もあります。
水質基準を一時的に超えても健康に影響はないとのことですが、鉛管を使用している場合には念のため朝夕最初に水を使う時や、旅行などで長期間水道を使わなかったときにはバケツ一杯程度の水は飲用以外に使用したほうがいいとのことです。
通常使用している時(流水時)の水はまったく問題無いとのことです。
よかった。
あまり神経質にならなくてもよさそうですね。
安心はしたけど
神経質にならなくていいというのがわかって安心はしましたけど、政府は未来の投資なのかもしれませんがいろんな外国に税金のばら撒きをしないで、もっと国民の生活に身近な鉛給水管の全廃になどに税金を投入してほしいものです。